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「溶損」でお困りな方

高周波焼入れでは、ピン角部や、肉薄部で温度上がりが著しく早く、これが原因で過熱による溶損が起こることがあります。
ここでは『溶損』のよくあるお困りごとと解決策をお伝えします。

ピン角が溶けてしまう

原 因   対策・対処法
設計者が、設計上でピン角部分のC面(R面)の指示忘れか、C面(R面)の寸法過少 ピン角部分のC面(R面)取り加工。またはその部分の熱処理の回避
熱処理加工業者が、ピン角部分のリスクの見逃し

熱処理加工業者が、歪矯正のオーダーを守ってくれない

原因   対策・対処法
無理なオーダーで結果的に守られない。 事前の打ち合わせをしっかりすることが大事です。

溶損に関するQ&A

Q.溶損(焼入れしたら溶けた)はどのようなときに発生しますか?

A.主に以下のような条件で発生しやすくなります

・表面に酸化皮膜や異物がある場合

・部品のエッジ部や段差部(熱集中が起こりやすい)

・過剰な加熱(加熱時間が長い or 出力が高すぎる)

・加熱コイルが部品に接触した、または近すぎる

Q.溶損(焼入れしたら溶けた)が発生するとどんな問題がありますか?

A.形状変化、寸法精度、外観不良など不良品となります。

Q.溶損(焼入れしたら溶けた)を防ぐにはどうすればよいですか?

A.納期やご予算によっては、部品に応じて溶損防止の器具・装置を つくったりすることもあります。

当たり前ですが、出力・時間・周波数の調整など加熱条件の最適化。

エッジ部を事前処理(コーナーに面取りなどを施すことで熱集中を分散) することもあります。

溶損に関す解決事例

焼入れ・熱処理 事例①