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真空熱処理

真空熱処理の概要

真空を利用した熱処理は1950年代から使用され始め、今日では 高度に自動化された多種多様の真空熱処理炉が製作され、使用されています。 真空雰囲気を利用した熱処理技術は現在広範囲に利用されているが、もっとも 一般的な熱処理は、真空炉を使用した、焼入れ・焼戻し処理であり、多くの 金型、治工具類の硬化処理として利用されております。また固溶化処理や磁性焼鈍など真空炉を使った熱処理は現在多岐に渡っています。

真空熱処理の特徴

熱処理における処理雰囲気を真空にすることにより、品質面、コスト面、環境面で 大きな効果が得られます。主なものとして
〇 被処理物の表面は酸化させず、光輝性が維持される。
〇 熱処理歪みが低減できる。
〇 真空断熱のため、炉外への熱拡散が少なくエネルギーコストが改善できる。

熱処理駆け込み寺
焼入れ焼戻し
サブゼロ処理
固溶化処理
析出効果
焼きなまし

こんなお問合せに全力対応!

三重県 I社様 SUS316大型製缶品(φ400)の固溶化処理依頼
愛知県 A社様 SPCC材の加工硬化品の軟化焼鈍の試作依頼
埼玉県 K社様 SUS304長尺品(L800mm)の固溶化処理試作依頼
愛知県 F社様 SKD11金型の寸法調整依頼
静岡県 S社様 DC53形状品の変形防止のご相談
愛知県 I社様 銅合金の軟化焼鈍の試作依頼
山形県 Y社様 C1100の大型品(φ500)の真空焼鈍依頼
愛知県 O社様時効処理の試作品の短納期対応(最短翌日)
愛知県 T社様酸化スケール付着防止のご相談
山形県 Y社様電源コネクタ部品(真鍮材)の局部軟化処理のご相談
埼玉県 K社様SUS304材の長尺物、固溶化熱処理についての試作依頼
埼玉県 M社様SUS316の固溶化処理を含んだ部品の全加工についてのご相談
兵庫県 K研究センター様材料選定から切削加工、真空焼入れ、研削までの部品製作を一貫対応
神奈川県 K社様電源コネクタ部品(真鍮材)の局部軟化処理のご相談
愛知県 S社様300×800×1300溶接構造のフレーム品への応力除去焼鈍依頼
愛知県 T社様特殊材料を使用した球状化焼鈍(真空)の試作依頼
群馬県 N社様SUS304材、固溶化処理についてのご相談
神奈川県 M社様SUS630析出硬化処理後の変寸量及び低減方法の相談
岐阜県 W社様SUS304の溶接加工品、固溶化処理についての相談
愛知県 P社様冷間鍛造後の焼きなまし工程についての相談
愛知県 B社様SKD11材の真空熱処理後の特殊焼き戻しについての試作依頼
岐阜県 H社様焼き入れ焼き戻しについての技術指導依頼

真空熱処理の納入事例

焼入れ熱処理 事例KY-2 焼入れ熱処理方法 課題
高周波焼入れ 歪み

真空熱処理のQ&A

Q.真空とはどのような状態ですか?

A.日本工業企画JISを引用すれば、真空とは通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態で、圧力そのものを言うものではない。と規定されています。
真空状態の特徴としては、
1、高真空にすればするほど酸素が減る。
2、音が聞こえなくなる。
3、電気を通さない。
4、熱が覚めない。
5、沸点が下がる。
等が挙げられます。
1により、酸化性ガスを含まないことから、被処理物の表面の光輝性が維持され、高温減圧のため、非処理物の表面の付着物が除去できます。

Q.真空炉はどのような構造になっていますか?

A.真空炉は耐圧容器である、炉体、扉装置、発熱体、断熱材、炉床等、冷却装置、真空廃棄装置、ガス供給装置、制御装置等からなり、炉体はわが国では高圧容器の基準から、11barの内圧までの加圧が多くなっています。また、真空熱処理炉の分類としては、バッチ式、セミ連続式、連続式等があります。

Q.真空焼入れをお願いすると納期はどのくらいかかりますか?

A.材質、指定硬さ、歪矯正の有無にもよりますが最短で受取日翌日に完成致します。

Q.真空焼入れではどのような材質が処理できますか?

A.SKD11、SKD61、SUS420、SUS440などがガス冷却での対応が可能です。
S45C、SCM440、SK3、SUJ2などは油冷却で対応可能です。

Q.真空焼入後、歪を0.1mm以下にして欲しいのですが可能でしょうか?

A.弊社では真空焼入後、プレステンパー法を用いて歪矯正を実施しております。材質、形状にもよりますができる限り低歪となる工程をご提案させていただきますので一度ご相談ください。

Q.高温焼戻しと図面に記載されているのですが対応可能ですか?

A.可能です。材質とご希望の指定硬さに応じて焼戻を行うので1度お問い合わせください。

Q.他社でS45Cの真空焼入をお願いしたら硬さが30HRC程度しか入らなかったのですが御社ではどのくらい硬さが入りますか?

A.弊社でも真空焼入ですと製品サイズによりますが同程度の硬さになる可能性があります。
これはS45Cという材質の特性上の問題で焼入性があまり良くないため、不完全焼入になってしまうことがあります。
製品サイズによっては真空焼入よりはソルト焼入や製品機能上必要な部分に高周波焼入など別の処理の選択肢をご提案させていただくか、S45Cより焼入性の良い材質への材料変更などをご提案させていただいていますので気軽にご相談ください。